他者を変えることはできないが、自分が変われば他者も変わっていく

query_builder 2024/09/07
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私たちはしばしば、他人の行動や考え方を変えたいと思うことがあります。友達、家族、恋人、そして時にはクラスメートや先生との関係の中で、相手に「こうしてほしい」と感じることがあるかもしれません。しかし、心理学では「他者を直接変えることはできない」という考え方が基本にあります。では、なぜそんなに難しいのでしょうか?



人の行動はなぜ変わらないのか?


人の行動や思考には、その人自身の経験、価値観、信念が深く関わっています。例えば、誰かが何かに対して強い意見を持っている場合、その背景には長い時間をかけて形成された価値観が存在しています。だから、外からの影響でその人を変えようとしても、その根本にある部分をすぐに変えることは難しいのです。


また、強制的に相手を変えようとすると、反発心が生まれたり、関係が悪化したりすることもあります。これは「心理的リアクタンス」と呼ばれる現象で、人は自由を奪われそうになると、それを守ろうとする自然な反応を示すからです。



自分を変えることで相手も変わる


しかし、他者を変えることができなくても、自分自身を変えることは可能です。そして、ここが重要なポイントですが、自分が変わると周りの人たちとの関係性も変わっていくことがよくあります。


例えば、あなたが友人との会話で、いつも不満や愚痴を言っているとします。それに対して友人は、少し疲れた表情をしているかもしれません。もしあなたが、自分の話し方やコミュニケーションスタイルをポジティブなものに変えたら、友人の反応も変わるかもしれません。彼らもまた、より前向きに話をしたり、あなたとの時間を楽しむようになるかもしれません。


この変化は一方的なものではなく、相互作用の結果として起こるのです。コミュニケーションは双方向のプロセスですから、自分が変わることで相手も自然に変化を感じ、反応を変えていくのです。


「変化の輪」を広げる


自分が変わることで、他者との関係が変わり、さらにその影響が広がっていくこともあります。この考え方は「変化の輪」と呼ばれることもあり、自分の変化が周りにどんどん伝わっていくイメージです。


例えば、リーダーシップの場面で考えてみましょう。あるチームでリーダーが前向きで協力的な態度を取れば、他のメンバーもそれに感化されて、チーム全体の雰囲気やパフォーマンスが良くなることがあります。このように、自分の変化が他者に影響を与えるのは、個人だけでなくグループやコミュニティ全体にとっても大きな意味を持つのです。

他者を変えることはできないかもしれませんが、自分が変わることで、周りの人々や環境が少しずつ変わっていくことはあります。この考え方は、日常生活の中で自分がどのように振る舞うか、どのように他者と接するかに大きな影響を与えるでしょう。まずは、自分の内面に目を向け、どんな変化が可能かを考えてみることが大切です。自分自身の成長が、自然と他者にも良い影響を与えるかもしれません。


これらを、心理学の視点から見ると・・・

1. 自己変容の力:行動が変わると、環境も変わる


2. モデルとなる行動


3. 感情の伝染と共感


4. 他者を変えることではなく、自分の成長を目指す



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